電気・ガスの訪問・電話勧誘トラブル|検針票を見せる前に知っておきたいこと
「マンション全体で契約が変わる」「検針票を見せて」と言われたら要注意。国民生活センターに寄せられた電気・ガスの勧誘トラブルの事例と、クーリング・オフや相談窓口などの対処法をまとめました。

電気やガスの会社を自由に選べるようになった一方で、強引な勧誘によるトラブルも続いています。この記事では、国民生活センターの公表資料をもとに、よくある勧誘の手口と、契約してしまった場合の対処法を整理します。
相談件数は毎年4,500件前後
国民生活センターによると、全国の消費生活センターなどに寄せられた電力・ガスの契約に関する相談件数は次のとおりです(2026年5月31日現在)。
| 年度 | 電力 | ガス |
|---|---|---|
| 2023年度 | 4,524件 | 587件 |
| 2024年度 | 4,514件 | 530件 |
| 2025年度 | 4,508件 | 534件 |
2026年2月の公表では、相談件数は減少傾向にあるものの、勧誘をめぐる相談が引き続き寄せられているとしています。
よくある勧誘の手口
国民生活センターの公表資料からは、次のような事例が確認できます。
- 「アパート(マンション)全体の電気契約が変わる」と言われて契約した — 契約後に電気料金が倍近くになり、解約しようとすると解約手数料を求められた事例もあります。
- 目的を告げずに「検針票を見せてほしい」と求められる — 検針票には契約の切り替えに必要な番号が書かれているため、その情報で契約を変えられてしまうおそれがあります。
- 大手電力会社の関係者のように装う — 「〇〇電力の関係で来ました」などと名乗るケースです。
- 代理店を名乗る事業者に、検針票の写真を撮られた — 1時間以上勧誘されて契約に至った事例も報告されています。
- 電気・ガスと一緒に別のサービスを勧められる — ウォーターサーバーのレンタルなどを同時に勧められた事例もあります。
勧誘を受けたときの対処法
- 事業者名と用件を確認する 名刺や社名、電話番号を確認し、何の契約の話なのかをはっきり聞きましょう。
- 検針票は見せない・渡さない 検針票に書かれた番号は、契約の切り替えに使われます。内容に納得していない段階で見せる必要はありません。
- 「全体で変更が必要」と言われたら管理会社に確認する 国民生活センターは、集合住宅全体で契約変更が必要だと言われた場合は、必ず管理会社に確認するよう呼びかけています。
- 契約する気がなければ、はっきり断る その場で決める必要はありません。
契約してしまったときは
クーリング・オフ
訪問販売や電話勧誘販売にあたる場合は、申込書面か契約書面のいずれか早いほうを受け取った日から8日以内であれば、クーリング・オフ(無条件での解約)ができます。
- 通知は書面(はがき可)のほか、2022年6月1日からはメールなどの電磁的記録でも行えます
- 契約書面に不備がある場合は、8日間の期間が始まっていないと扱われることがあります
- 関係書類は、少なくとも5年間は保管しておくよう勧められています
相談窓口
| 窓口 | 連絡先 |
|---|---|
| 消費者ホットライン | 188(いやや) |
| 電力・ガス取引監視等委員会 相談窓口 | 03-3501-5725 |
まとめ
電気・ガスの切り替えそのものは、正しく行えば家計の見直しに役立ちます。大切なのは、その場で決めず、検針票を安易に見せず、条件を書面で確認することです。自分で比較して選ぶときの手順は、電力会社の切り替え方法をご覧ください。
よくある質問
Q訪問販売で電気の契約をしてしまいました。取り消せますか?
特定商取引法の訪問販売や電話勧誘販売にあたる場合は、契約書面などを受け取った日から8日以内であればクーリング・オフができます。書面に不備がある場合は、期間が始まっていないと扱われることもあります。迷ったら消費者ホットライン「188」に相談しましょう。
QWebサイトから自分で申し込んだ契約もクーリング・オフできますか?
通信販売(インターネットでの申し込みなど)にはクーリング・オフ制度はありません。契約前に解約条件をよく確認しましょう。
参考文献・出典
- 電力・ガスの契約に関する相談(各種相談の件数や傾向)国民生活センター
- 電気・ガスの勧誘トラブルに関する注意喚起(2026年2月10日公表)国民生活センター
- 電力・ガス契約の勧誘トラブル(2024年3月26日公表)国民生活センター
- 若者の電気・ガス契約トラブル(2024年12月6日公表)国民生活センター
- クーリング・オフ国民生活センター



